NTT技術史料館 デジタルアーカイブ DIGITAL ARCHIVES

磁石式手動交換機

磁石式手動交換機導入とその後の展開

1854年、ペリー来航とともに日本に電信技術がもたらされてから、1870年には国内で電報の取り扱いが始まりました。また、1876年にアレキサンダー・グラハム・ベルにより電話機が発明されたのち、電話機および交換機の技術が日本にも伝わり、工部省・逓信省での導入検討・商用試験などを経て、1890年には東京・横浜で手動交換機を用いた電話交換業務が開始されました。

そして、磁石式手動交換機は自動交換機が普及した後も小規模な交換局で長く利用され、電話の全国完全自動化に至る1979年まで、農村や離島などの通信を長く支えました。

磁石式手動交換機の写真

磁石式手動交換機

磁石式手動交換機のしくみ

手動交換機とは、電話をかける人(発呼者)が電話機から交換機へ発呼を知らせ、交換手が発呼者と電話を受ける人(被呼者)の電話機を交換機の接続紐を操作することにより交換接続するというしくみの交換機を指します。また、発呼者が磁石式電話機のハンドルを回すことにより発電し、交換機へ発呼を知らせるしくみを持つものが「磁石式手動交換機」と呼ばれています。

日本での電話創業時には「磁石式手動交換機」が用いられていました。

磁石式自動交換機の保存と動態展示

NTT技術史料館では、交換手の動作・頭の働きを実体験できる動態展示を作るという目的のもと、OB運営サポーターが中心となり、実際に使用されていた交換機を整備して通話体験・交換手体験が可能な状態に復元しました。また、電話機には磁石式手動交換機と同時期に使われていた「デルビル磁石式電話機」が使用できるため、電話をかける・交換手として電話をつなぐ・電話を受けるという一連の動作が体験できます。

磁石式手動交換機の復元についての詳細は、下記リンク先をご覧ください。

動態展示用として復元に成功!「磁石式手動交換機」

用語解説

単式交換機
電話機を1つの交換機に接続し、それぞれの交換機を中継線で相互接続する交換機。交換機をまたがって接続が必要な場合には、交換手の操作が2段階必要。
複式交換機
電話機を1つの交換機に接続し、さらに複式ジャックを用いて電話局内の複数の交換機に並列接続するという方式で使用する交換機。局内の電話接続であれば交換手は1回の操作で接続可能。
共電式
磁石式とは異なり、発呼時に電話機側は発電せず、電話局側の電源を各電話機が共同に使用するという方式。