D10形自動交換機は、高性能な処理装置を持つ、プログラム制御方式の電子交換機です。それまでのクロスバ交換機に比べ、小形化と大容量化を同時に実現しました。 また、ソフトウェアの変更で新たなサービスに容易に対応できるようにしたことで、その後の電話サービスの高度化・多様化に大きく貢献しました。さらに移動体通信への機能も有し、自動車電話サービスの提供に大きな役割を果たしたのです。

電子交換機の研究開発は、1964年から当時の日本電信電話公社電気通信研究所が中心に、交換機製造会社との共同研究で進められました。1972年には、東京の銀座局など4局でD10形自動交換機によるサービスが開始され、その後順次全国に展開されました。 D10形自動交換機は、全国の加入者線交換機が全てディジタル化される1997年までの四半世紀にわたり、高度化する電話サービスの担い手として活躍しました。